- HÉRNIなひと -
No.2 ココ・シャネル
(ガブリエル・シャネル)

(1833-1971)ファッションデザイナー

ココ・シャネル

フレンチボーダーのバスクシャツ
シャネルスーツ
リトル・ブラック・ドレス
シャネル No.5
コスチュームジュエリー…

彼女がこの世に送り出したものはまだたくさんある。
女性なら誰しもが少なからず、知らず知らずにその恩恵を受けとっていることに気がついているだろうか。



ココ・シャネルは今も揺るがぬファッションアイコニックであることに異論を唱えるものはいないであろう。

孤児院に預けられ少女期を過ごした彼女は孤児院を出てキャバレーで歌手をしていた。そして当時、中産階級と言われる資産家のコミュニティにはいりこむ。そこで彼女は乗馬や狩猟など男性のファッションに影響を受けることになる。



動作を妨げるだけの飾りたてたドレスを身に纏い、たいくつな日々を埋めるようにゲームやパーティに身を興じるブルジョアジーの女性たちを尻目に、彼女は孤児院で学んだ洋裁の技術と鋭い感性と固定概念に囚われない発想で新しい女性のスタイルを築き上げていく。

コルセットと裾の長いドレスから女性を解放し、歩きやすいミニマルなセットアップをつくり、女性にパンツを履かせ、男性の下着であったジャージーを服に仕立てた。

シンプルゆえコピーされやすいデザインは大量生産の既製服を生み、ファッションの大衆化につながっていく。

女性の社会進出が叫ばれる時代のなか、彼女は決して動きやすさや日常の利便性だけを押し付けたわけではない。ファッション性の高さも世の女性たちに受け入れられ、時代をも動かし、庶民にまでファッションの楽しみを広げたのだ。

彼女はそののちにパトロンとして芸術家を支え、優れた才能を世に送り出した。

時代の慣習、風俗、文化に影響を及ぼしていった彼女の確固たるスタイルは現代においてファッションの礎となっている。


エルニもそんなメゾンのひとつでありたい。私たちはいつでも彼女のあとを追いつづける。



写真1枚目:GABRIELLE CHANEL MAINIFESTE DE MODE / 出版:三菱一号館美術館 / 著者:岩瀬慧, 安井裕雄(編)
写真3枚目:GABRIELLE CHANEL MAINIFESTE DE MODE / 出版:三菱一号館美術館 / 著者:岩瀬慧, 安井裕雄(編)
写真4枚目:もっと知りたいシャネルと20世紀モード / 出版:東京美術 / 著者:朝倉光枝
写真5枚目:GABRIELLE CHANEL MAINIFESTE DE MODE / 出版:三菱一号館美術館 / 著者:岩瀬慧, 安井裕雄(編)
写真6枚目:もっと知りたいシャネルと20世紀モード / 出版:東京美術 / 著者:朝倉光枝
写真7枚目:GABRIELLE CHANEL MAINIFESTE DE MODE / 出版:三菱一号館美術館 / 著者:岩瀬慧, 安井裕雄(編)

 

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